トップページの目次
1.慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因
2.慢性閉塞性肺疾患(COPD)の対策
3.慢性閉塞性肺疾患(COPD)に効果効能があるサプリメント
4.サプリメント以外での予防改善
5.慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関係する治療法
6.慢性閉塞性肺疾患(COPD)に処方される漢方薬
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慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因は、長期にわたる粉塵の吸引や喫煙などです。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の初期の症状は咳や痰がでて、一定の期間を経て急速に進行して肺胞の破壊や気管支粘液腺の肥大が起き、最後には呼吸不全や肺炎を起こし死に至ります。
一度破壊された肺胞は、再生できません。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者の9割はタバコが原因で、近年「タバコ病」と呼ばれています。また以前肺気腫と慢性気管支炎とは別々の病気でしたが、今では慢性閉塞性肺疾患(COPD)で統一せれています。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の対策
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の対策としてはタバコを吸う人は禁煙、粉塵の吸引が原因の方は粉塵のない環境に移ることを考えてください。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)に効果効能があるサプリメント
●サプリメント選びのワンポイント・アドバイス
- αーリポ酸、コエンザイムQ10、ビタミンE、ビタミンCこれにグルタチオン加えた5つの物質で抗酸化ネットワークを組み、互いに助け合いながら活性酸素を消去します。(グルタチオンはアミノ酸の一種です。)
- ビタミンAは皮膚や粘膜を正常に保ち、免疫力を維持する作用があります。
サプリメント以外での予防改善
なにより禁煙につきます。いまでは病院でニコチンシートなどを処方してくれますので、禁煙を試みてください。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関係する治療法
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慢性閉塞性肺疾患(COPD)に処方される漢方薬
慢性閉塞性肺疾患(COPD)に処方される漢方薬は主に、気管支炎や気管支喘息に用いられる漢方薬です。
ここでは気管支炎と気管支喘息に処方される漢方薬を紹介します。
気管支炎と気管支喘息に共通して用いられる漢方薬は以下の6点です。
気管支炎に処方される漢方薬
実証
- 葛根湯(かっこんとう)
胃腸がじょうぶな人の風邪、扁桃炎、蓄膿症、結膜炎、頭痛、首や肩こりなどに用いられます。とくに比較的年齢の若い人では、風邪の初期に用いられます。また、血圧の高い人、汗をかいているような人には向いていませんので、ほかの漢方が処方されます。 - 麻黄湯(まおうとう)
風邪の初期や気管支炎などに用いられます。汗をかくことで、熱を下げる作用があります。 - 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
ぜんそくぎみの強いせきや喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難などの症状に用いられます。
中間証
- 小柴胡湯(しょうさいことう)
長びく風邪や、肝臓や腎臓、呼吸器の慢性疾患に用いられます。体力増強が目標です。 - 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
水っぽい痰や鼻水、激しいせきや喘鳴(ぜんめい)をともなう風邪、気管支ぜんそく、気管支炎の人に用いられます。 - 柴朴湯(さいぼくとう)
風邪、気管支炎、ぜんそくに用いられます。食欲不振、疲労倦怠、せきが強い人に有効です。 - 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
風邪、インフルエンザ、胃腸炎などに用いられます。胸脇苦満や胸のつかえ、発汗の目立つ人に効果的です。
虚証
- 香蘇散(こうそさん)
風邪の初期に用いられます。中高年の人では、葛根湯のかわりに香蘇散が用いられます。胃腸が弱く、神経質で不安が強く、不眠がちであるような場合に選ばれます。また、胃腸の弱い人の腹痛、吐き気などにも用いられます。 - 桂枝湯(けいしとう)
風邪の初期に使われます。頭痛、微熱、寒け、関節痛、発汗などの症状の人に選ばれます。 - 桔梗湯(ききょうとう)
風邪でのどが腫れ、痛みがあるときや、粘りのある痰が出るときに用いられます。 - 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
高齢者などの風邪や気管支炎に用いられます。水っぽい鼻水、せきや痰、微熱、寒け、頭痛、めまい、疲労倦怠、手足の冷え、などの症状があるときに有効です。 - 真武湯(しんぶとう)
風邪にともない、下痢や手足の冷え、腰の冷え、動悸、めまい、胃内停水などの症状があるときに用いられます。 - 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
風邪にともない、胃腸の機能低下、手足のだるさ、食欲不振、貧血、体重減少などの症状があるときに、体力回復を目的に用いられます。 - 参蘇飲(じんそいん)
長びく風邪や上気道炎に用いられます。 - 桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)
風邪や神経痛などに用いられます。風邪の初期の症状に加え、肩から背中にかけてのこりや痛み、発汗などがある場合に使われます。 - 桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
かぜや寝汗に用いられます。風邪の症状に加え、発汗、足が冷えるなどの症状があるときに使われます。 - 滋陰降火湯(じいんこうかとう)
高齢者などのせきの治療に用いられます。気管支炎などで、のどに潤いがなく、せき込み、痰が切れにくいなどのときに使われます。 - 竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)
風邪や肺炎の回復期に用いられます。発熱や、せきや淡などの症状が長引き治まらないときに有効です。
気管支喘息に処方される漢方薬
実証
- 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
気管支ぜんそく、小児ぜんそく、気管支炎などに用いられます。激しいせきが出て、痰が切れにくく、喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難などのぜんそく発作の場合などに効果があります。 - 神秘湯(しんぴとう)
胃腸がじょうぶな人の慢性の気管支炎やぜんそくに用いられます。ぜんそく発作による喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難などに有効です。 - 木防已湯(もくぼういとう)
みぞおちがつかえて、ぜんそく発作による呼吸困難がある場合やむくみ、口渇(こうかつ)の傾向がある場合に使用します。胸部の苦しさ、夜に横になるとせきが出るなどの心臓病が原因でおこる心臓ぜんそくに有効です。
中間証
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
気管支ぜんそく、小児ぜんそくに使用します。アレルギー性の水っぽい痰や鼻水、くしゃみをともない、激しいせきや喘鳴(ぜんめい)などのぜんそく発作を抑えるのに有効です。 - 柴朴湯(さいぼくとう)
気管支炎、ぜんそく、かぜなどに使用します。のど・食道に異物感があり、食欲不振、疲労倦怠、胸脇苦満、などの症状やぜんそく発作の予防に有効です。 - 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
激しい発作性のせき、粘性の切れにくい痰、のどに強い刺激などがある場合に有効です。 - 小柴胡湯(しょうさいことう)
こじらせた風邪や慢性疾患による疲労倦怠や食欲不振に使用されます。せきにも有効です。 - 柴陥湯(さいかんとう)
激しいせき、せきにともなう胸痛、胸脇苦満、痰が切れにくい、ぜんそく発作の予防などに有効です。
虚証
- 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
せきや痰、手足の冷え、頭痛、疲労倦怠、ぜんそく発作などに有効です。 - 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
ぜんそくや気管支炎に用いられます。喘鳴(ぜんめい)、激しいせき、痰がたくさん出る人やぜんそく発作をおこしたときに有効です。 - 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
神経過敏で疲れやすく、食欲がなく体質が虚弱な人に用いられます。とくに、子どもの虚弱体質の改善やぜんそく発作で体力を消耗したときに有効です。 - 滋陰至宝湯(じいんしほうとう)
慢性的なせきや痰の治療に有効です。 - 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
神経症やかぜに用いられます。からせきが出る、やせ型の人、食欲不振、血色悪い、冷え症、貧血、疲れやすい人にも効果があります。 - 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
風邪が原因で、ぜんそく発作をおこすような人の体質改善を目的に用いられます。そのほか虚弱体質の子どもの体質改善、手術後や産後の体力回復に有効です。とくに胃腸のはたらきが弱く、疲れやすい人に効果があります。 - 桂枝加厚朴杏仁湯(けいしかこうぼくきょうにんとう)
ぜんそく、せき、気管支炎、喘鳴(ぜんめい)などに効果があります。 - 清肺湯(せいはいとう)
激しいせき、長びくせき、痰がからむせき、のどの痛み、息切れなどに効果があります。また、ぜんそく発作の予防のために使用されることもあります。
漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は「証の自己判定テスト」をご利用ください。
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